近年、企業のIT部門では、変化が加速するビジネス環境への適応力向上やベンダー依存状態からの脱却を目指し、開発領域を中心とした業務の内製化に取り組む動きが増加しています。一方で、アウトソーシングを行う領域においては、自社の人財と戦略的パートナーとの適切なリソース配置を実現し、社外の能力を最大限に活用することが求められています。
こうした背景から、シグマクシスは、内製化および戦略的パートナーシップに関する各社の取り組み状況や、実行に伴う課題・解決策を明らかにするためのアンケート調査を実施いたしました。また、これらの取り組みに密接に関わるIT部門の組織変革やエンゲージメント向上についても、各社の課題を紐解きレポートとして公開いたしました。
「IT部門が経営からの期待に応えられていない」「日々の業務に追われ、変革が後回しになっている」「外部への依存により主体性を失っている」といった課題に直面する企業の皆様へ、組織変革に向けた実践的なヒントを提示します。
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対象 |
CIO、IT部門長、IT企画のご担当、経営企画のご担当 |
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実施時期 |
2025年4月1日~2025年6月30日 |
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アンケート手法 |
Webアンケートツールによるアンケート |
開発の内製化や戦略的パートナーシップ、エンゲージメント向上に向けたIT部門の取り組み状況と目的および課題・解決策を把握するため、以下の設問に回答いただきました。
開発の内製化
- 「開発の内製強化」への取り組み状況とその目的
- 「開発の内製強化」を図りたい領域
- 課題と解決に向けたアイデア
戦略的パートナーシップ※1
- 「戦略的パートナーシップ」への取り組み状況とその目的
- 「戦略的パートナー」に委託している業務
- 課題と解決に向けたアイデア
- 現在の「戦略的パートナーシップ」への満足度とその理由
エンゲージメント向上※2
- 「エンゲージメント向上」への取り組み状況とその目的
- 課題と解決に向けたアイデア
※1:戦略的パートナーとは、自社の人財・パートナーのリソース配置戦略に基づき、中長期的にコア業務の一部を委託するパートナーを指す
※2:エンゲージメントとは、従業員が抱く企業への帰属意識や貢献意欲、信頼度を示す指標のことを指す
アンケート調査結果の概略は、以下のとおりです。
開発の内製化
- 71%の企業が、開発の内製強化に取り組んでいるもしくは検討中
- 開発の内製強化を図りたい領域のTop3は、「基幹・業務系システム」「新技術・デジタル活用」「顧客接点・営業・マーケ系システム」
- 目的のTop3は、「アジリティの向上」「コストの削減・最適化」「IT人材の高度化・ナレッジ蓄積」
- 課題のTop3は、「育成の難易度が高い」「社内人材のスキルが不足」「社内人材のリソースが不足」
- アイデアのTop3は、「育成・スキルアップ機会の提供」「育成も見込んだ社外パートナーとの連携」「海外人材も対象にした採用強化」
戦略的パートナーシップ
- 78%の企業が、戦略的パートナーシップに取り組んでいるもしくは検討中
- 戦略的パートナーシップを委託している業務のTop3は「運用保守」「開発」「ITインフラ管理」。いずれもノンコア業務であり、ノンコア業務との回答が72%を占めている
- 目的のTop3は、「質が高いIT人材の安定的な確保」「社内リソースの戦略的配置」「リソース不足への対応」
- 課題のTop3は、「ベンダーロックインによるコスト・品質問題」「パートナーのケイパビリティ不足(自社ビジネス理解など)」「共有目標やメリットの創出・維持」
- アイデアのTop3は、「環境変化に備える(契約などの)工夫」「パートナーへのインセンティブの提供」「チェック・管理の仕組み整備」
- 満足度は「まあ満足」が44%と最も多く、次いで「どちらとも言えない」が41%であった
エンゲージメント向上
- 89%の企業が、エンゲージメント向上に取り組んでいるもしくは検討中
- 目的は「組織パフォーマンスの最大化」が44%と最も多く、次いで「人材定着と育成」が42%を占めた
- 課題のTop3は、「理念・戦略」「支援」「組織風土」
- アイデアのTop3は、「社員・部下との密なコミュニケーション」「目標設定・モニタリング・評価の見直し」「経営層からの情報発信」
アンケート結果から、IT部門を取り巻く環境と組織の現状・課題を紐解き、今後の組織変革に向けた方向性をまとめました。
近年、IT部門の役割は従来の運用保守機能から企業の競争力強化に資する機能へと拡大しています。一方で、市場全体のIT人材の不足や求められるスキルの多様化など、リソースおよびスキルが不足している状況にあります。
限られた人材でIT部門の役割を果たすためには、最適化と変革を進める組織設計が重要です。具体的には、リソースシフトを行い、内製強化を進めることが求められます。組織変革の方向性として、業務部門では、ノンコアな業務システム開発については外部委託の継続により最適化を図り、新価値創出システムやコアな業務システム開発は内製強化によりアジリティを向上させます。IT部門側では、運用保守は戦略的パートナーを活用して安定的な外部化を図り、戦略/企画・R&D領域は内製強化によりアジリティを向上させます。
また、多くの企業では、内製強化を図るにあたり、採用・育成に取り組むだけでなく、エンゲージメント向上施策を推進することで、組織パフォーマンスの最大化と人材の定着を図っています。
本稿で提示した課題構造と組織変革へのロードマップは、アンケートから得られた数多くのデータと、各社の実態に基づく課題意識を統合し、導き出したものです。本稿の結論を裏付ける詳細な集計結果や分析内容について、ご関心がございましたら、以下のお問い合わせフォームより、請求したい資料について記載の上、お問い合わせください。
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