生成AI技術の進化は目覚ましく、その応用範囲は情報システムの開発や運用領域にも拡大しています。特に、深刻なIT人材不足という課題に直面する現代において、国内外の大手システムインテグレーション(SI)企業が、システム開発や運用への生成AIの活用を本格化させています。
シグマクシスは、生成AIによる情報システム開発の高度化を目指すお客様に向け、構想策定から具体的なソリューションの実装、そしてその効果を最大限に引き出すための定着支援まで一貫したサポートを提供します。生成AIの能力を最大限に活用し、お客様のビジネス変革に貢献します。
生成AIの進化により、その活用領域は情報システム開発の全工程へと広がりつつあります。従来は実装工程の補助が中心でしたが、今では「要件定義」「設計」「実装」「テスト」まで、情報システム開発の全工程にわたる適用が進んでいます。例えば、要件からの設計書生成、設計書からのプログラム生成、設計書・仕様書からのテストケース生成、開発履歴をもとにした進捗・品質モニタリングなど、既に生成AIを活用した新しい開発プロセスが実現されつつあり、これにより、ビジネスの変化に迅速かつ柔軟に対応できる高度な情報システム開発が可能となります。
特に実装フェーズにおいては、 GitHub Copilot のようなコード生成ツールが実装を支援するだけでなく、仕様書を理解し、設計を補完するユースケースも登場しています。
今後、生成AIは、情報システム開発の下流工程の効率化や自動化だけでなく、上流工程においても、開発と運用の高度化を支援する存在になることが期待されています。

*出所:数値情報「ソフトウェアメトリックス調査2020システム開発・保守調査」, JUASを参考
生成AIの進化は、データ基盤開発の在り方にも大きな変革をもたらしています。特にデータベース操作におけるSQLの自動生成はもとより、データ基盤に関連する開発工数の削減や、精度向上への貢献が期待されています。
従来、エンジニアが仕様書の内容を読み解き、手作業でデータベースのテーブル設計、実装を行っていましたが、図に示すように、仕様書の情報を画像として生成AIに読み込ませることで、その内容からプログラミングコード(SQL DDL)を自動生成することが可能となっています。
さらに今後は、生成AIを活用し、自社と他社が保有する異なるデータを統合、調整することで、企業間におけるデータ連携の高度化、自動化を実現する可能性も見えてきています。
データ基盤における生成AIの活用は、開発の生産性を高めるだけでなく、ビジネスの柔軟性と連携の速度と質の向上に寄与します。

生成AIの進化により、情報システムの開発・運用は大きな変革期を迎えています。現在は主に実装工程で活用されていますが、今後は要件定義や設計、テスト、運用など幅広い工程への展開が期待されます。そこで本レポートでは、生成AI活用、GX・SX、データ経営の実態と展望を含め、全国の企業936社のDXを多面的に調査・分析。生成AIを活用した情報システム高度化の最新動向を整理し、企業が導入を進めるうえでの実践的なヒントを紹介しています。

シグマクシス寄稿ページ
- 第7章 主要ITベンダー/コンサル15社のDX方法論 7-6 シグマクシス 情報システムが「生成」される未来に備えよ
本レポートの特長:
- 実際の開発現場における活用例(DB設計書からのコード生成、簡易アプリの構築)を紹介し、生成AIが得意とする領域を整理
- 曖昧な仕様の可視化や業務プロセス改善への応用可能性を解説
- ツール選定のポイントや、既存ツールとの併用による限界突破の方策を提言
- 技術検証チームの立ち上げやデータ定義の集約といった、組織的な導入体制のあり方を提示

ディレクター 先端技術応用研究所 所長
外資系SIerを経て2019年より現職。
企業の業務向け情報システムから自動運転を支えるクラウドサービスまでを手掛けるアーキテクトとして活動。多くの前例のないシステム開発に責任者として従事。デジタルテクノロジーへの深い造詣を武器としたモビリティ領域のエキスパート。
近年では、モビリティ・デジタル分野で活動し、デジタル庁案件では官民調整役としてプラットフォーム構想を主導。生成AIの顧客導入ではガイド策定や活用アプリ開発にも従事。

プリンシパル
日系大手SIer、ITコンサルを経て2016年より現職。
デジタル技術を活用したサービス開発・グロースハックを専門とし、戦略策定からプロセス設計、改善施策の実行まで、事業成長を一気通貫で支援。クライアントと一体となり、チームで事業推進をリード。
入社後はサービスデザイナーとして、AI/IoTを活用した新規事業の企画・実装を多数手掛ける。また、デジタルヘルス領域のエキスパートとして、メンタルヘルスおよび介護領域に強みを持ち、デジタルサービスによる健康増進・介護支援の新規事業を企画・推進。
近年では、つくば市のスーパーシティ構想における医療・介護・服薬の連携による包括サービスの検討を推進。

マネージャー
日立系SIerを経て2022年より現職。
前職では空間情報技術を活用した新規事業開発を担当し、建設業の現場DXを促進するソリューション(企画・開発・運用)を推進。
現職では製造業DX支援プロジェクトや、大手自動車メーカーのデータ基盤構築をリード。
IoT・空間情報・衛星画像解析・画像処理・スマートアプリ開発に精通し、技術的知見と実務経験を融合した課題解決を得意とする。
ネットワークスペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト、PMP、測量士など多様な資格を保有し、技術とマネジメントの両面でプロジェクトを支える。