INTERVIEW
01

実験とディベートに熱中した
文学部時代

大学では「基礎心理」を専攻したという嶋脇。ゼミでは人の言動と心理を結び付ける研究に取り組み、文系とはいえ半年間をかけて実験を行った経験も持つ。

「仮説を立てて実験し、矛盾があれば再び仮説を立てて実験、という繰り返しでした。論理立てて考えることや、半年間で論文に仕上げるためのスケジューリング、資料集めやレポート作成など、今思えば経験しておいて良かったことばかりです」。

サークルではESSに入会し、ディベートに力を注いだ。討論のテーマに沿って情報を集め、自説を組み立てるのはもちろん、ジャッジ担当者を説き落としたときの達成感が楽しく、夢中になったという。

「ディベートで学んだのはオープンマインド。自分の考えに固執せず、他人の考えに耳を傾け、自分の中に取り入れた上で意見を重ねて行くと議論が広がって行く。この面白さを味わえる仕事はコンサルティングだと先輩からもアドバイスを受け、ファーストキャリアとして選択しました」。

INTERVIEW
02

何が分からないのか分からない

大学時代の友人からの就職祝いのボールペン。書くことが多い仕事での大切なパートナーだ

シグマクシス入社後は、製造や小売業界を中心とした顧客向けのプロジェクトに参画。3か月~半年ほどの比較的短期間で成果を求められるプロジェクトが殆どで、特にリサーチ・分析については相当数の経験を重ねた。中でも記憶に残るのは、入社2年目にアサインされた新規サービス開発プロジェクトだ。

「2年以上にわたりIoTを活用した新規サービスを開発してきたプロジェクトに、最終報告書作成の段階で参画しました。予想はしていましたが、キャッチアップにとても苦労しました。大量の資料を読み込んでいるだけでは、何が分からないかすら分からない。始めは全く作業が進みませんでした」。

そこで嶋脇が始めたのは、顧客や先輩への徹底的なインタビュー。不明確なポイントは自分なりの仮説を立てたうえで話を聞き、自分の言葉で説明できるレベルまで腹落ちさせて行った。最終的には必要な要素を盛り込みながらも、コンパクトで伝わりやすい報告書を完成。

「それまでに重ねたリサーチや分析の経験も生きたとは思いますが、先輩コンサルタントからの学びも大きかったです。先輩達が築いてきたお客様との信頼関係の深さと、限られた時間の中で相手から情報を引き出すコミュニケーションスキルを見習ったことが、インタビューの成果に繋がったのだと思います」。

提出した報告書は顧客から高く評価され、その結果、2015年下半期のプロジェクトアワードとして表彰された。

INTERVIEW
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遊びも全力投球

先輩コンサルタントに驚くシーンは、仕事以外にも多い。記憶に新しいのは、2016年の全社クリスマスパーティーで開催された、組織対抗仮装コンテストだ。嶋脇も、出場10チームの中の1人として登壇した。

「かなりシュールなテーマの仮装に、総勢10人以上で挑みました。仕事でビシっと決めているところしか見たことの無かった先輩達の、真面目にシュールな仮装の練習をする姿を忘れられません。『やるなら優勝を狙うぞ』と、大道具や美術といった裏方メンバーもアサインされて、ひとつのプロジェクト状態。シグマクシスでは遊びですら全力だということを改めて知り、その洗礼を受けられたことを光栄に思いました(笑)」。

振り返れば、数あるコンサルティングファームの中からシグマクシスを選んだのも、企業説明会を通じて合う先輩たちが、ことごとくキャラ立ちしていたからだ。

「他の企業説明会では出会ったことの無い人たちばかりでした。しかも、誰もが価値観を明確に持っていて、それをガンガンぶつけ合っている。持論を自由に話すことができるオープンな社風と、人の面白さにひかれました」

そのパワーに触れる面白さは今でも変わらず、プロジェクトの合間にオフィスに立ち寄る楽しみの一つだ。

INTERVIEW
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同期は宝物

休暇はアクティブに過ごす方だ。国内旅行が好きで、休暇が取れると一人でも旅に出てリフレッシュする。「実は、47都道府県制覇を目指しているんです。今年で30か所くらいは行きました。最近訪れたのは、佐賀県。毎年開催される熱気球世界選手権を見て来たのですが、100機以上の気球が空一面に浮かび上がる雄大な光景に、心から感動しました」。

様々な土地を訪れた経験は、顧客とのふとした会話でも生きる。コンサルタントになってからは、自分ならではのホスピタリティに繋げて行く楽しさも加わった。

一人の時間と同様に、同期との時間も大切にしている。

「同期は30名前後。時々集まっては近況報告をしたり、他愛のない話をしたり。心底ほっとできる、自分にとっては宝物のような存在です。笑いあり涙ありの新卒研修を共に過ごした同志でありライバルですから、先輩とは違う刺激もあります。例えば誰かが表彰されたり昇進したりすれば、自分のことのように嬉しいですし、同時に自分も負けずに磨いて行こうという気持ちにもなります」。

INTERVIEW
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領域は決めきらず貪欲に

入社4年目を目前にした現在は、通信業界の顧客向けのプロジェクトに参画している。顧客の前に一人で立つことが格段に増え「これで100%のパフォーマンスか」と自問自答しながら自己研鑽する日々を送る。目下の目標は、より多くのビジネス領域に触れ、自分の能力の幅を広げること。その上で数年後には、自らの得意領域を定めて行きたいと、キャリアを設計する。

「様々なプロフェッショナルに話を聞いて考え、知識を増やして行くことがとても楽しいと思いながら仕事をしています。これまで頂いた案件のすべてに、興味を持ちながら取り組むことができました。しばらくは『自分の道はこれ』と決めきらず、何にでも貪欲にチャレンジして行きたいですね。何かを専門的に追及するにも、他を知っているからこそ語れるものがあると思いますから」。

正直なところ、将来はコンサルティング業界の外にいる可能性もある、と嶋脇は考えている。しかし、それは大きな問題ではない。どの業界にいても自分の仕事に揺るぎない自信を持ち、価値を生む存在でありたいと、自らの将来を描く。

INTERVIEW
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学生の皆さんへのメッセージ

就職活動は、限られた時間の中で初対面の人に何を伝えられるかが非常に重要ですが、それはコンサルタントになっても続くことです。私はお客様の前に一人で立つようになってから特に、分かりやすさを意識しています。自分が伝えたい事は常にたくさんあるのですが、一方的に伝えるのではなく相手との対話の中で展開させて行くなど、聞く側の心理をイメージしながら伝え方を工夫しています。そして何より大事にしているのは、「自分の言葉」で説明すること。どこかで見たり聞いたりしたことを覚えただけで、自分自身が腹落ちしていなければ相手に伝わることは、まずありません。一つ一つの言葉の持つ意味を、自分の中でしっかり咀嚼したうえで表現するだけで伝わり方は全く違いますし、そもそも自分が何を伝えたいのか改めてクリアになると思います。

Profile

嶋脇 未華
ヒューリスティックシェルパ 
コンサルタント

早稲田大学文学部心理学科卒業。2014年4月に新卒入社。大学時代は「基礎心理」を専攻し、人間の文字認識プロセスにおける心理の影響を研究した。一方でESSではディベートに熱中。シグマクシス入社後は製造、小売り、通信を中心とした業界のお客様向けの、事業戦略立案や新規事業開発をテーマとしたプロジェクトに参画。常に成長する自分であるべく、自己研鑽の日々を送る。

(2017年2月取材/2020年7月 マネージャーに昇格)

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